優しい悲劇

 皆様、こんばんは。TOSHIXXXです。

 悲しい事件が起こってしまいました。

 去る1月29日に、日テレ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者の漫画家、芦原妃名子さんが自ら命を絶たれたということで・・・。心よりお悔やみ申し上げます。

 事件の原因が、いわゆるドラマ化に当たっての改変問題。漫画が未完であることから、あくまでドラマ化に当たっては原作に忠実に。

 この当初の約束がきちんと守られず、最後には脚本家を初めとする制作陣との対立のような騒動に発展してしまい、そのことに苦しんだ芦原さんが命を絶たれてしまった。今ワタクシが知る限りでは、概ねそういった内容のようです。

 このニュースを知ってから、仕事もあまり手に付かず、気持ちが沈んでおりました。        昨年観たドラマの中で、ワタクシ的には№1の作品と云っても過言ではなかった「セクシー田中さん」。不器用で自分に自信が無い田中京子さんを支え、また自分自身も彼女の存在に救われていく登場人物達。自分もその世界の一員であれたら。そんな願いを抱く程に素敵な世界でございました。

 そんな作品の舞台裏で、まさかこんな悲しい事態があったなんて。本当にショックとしかいいようがないです。

 今はまだ経緯が全てクリアになっていない以上、この場で特定の誰かを批判したり攻撃するつもりはございません。

 ただこの騒動に巻き込まれて、個人的には被害者の一人と云える主演の木南晴夏さんを初めとする俳優陣の皆様が次々と哀悼の意を示す中、制作陣の皆様からはただの一言のコメントも出てきていないのは(たとえ今回の悲劇が、行き違いであったとしても)やはり異常としか言いようがありません。

 ワタクシはコミュ力も仕事の能力も低い、落ちこぼれ社会人。ダメ人間の典型のような男でございますが、それ故に他人に対しての態度や言葉遣いは「過剰な位で、丁度いい」。

 周りの方々への感謝と敬意を忘れてはならない。無能でも、他人の悲しみや痛みには寄り添える人間でありたい。常にそのことだけは忘れないようにしています。

 今は令和、そして風の時代。力ある者が弱者を踏みつける。臭い物に蓋をする。人の噂も75日。もはやそんな価値観は通用しないと思うんです。

 二度とこのような悲劇を起こさないために。そしてこれからのドラマ界の未来のために。関係者の皆様の誠実な対応及び発信を、切に願っております。

 蛇足ではございますが、今回の記事のタイトルは黒夢が1995年に発表したメジャー3rdシングル。この曲の歌詞の一節が鮮やかに蘇って参りまして。

 "優し過ぎる悲劇を 君の瞳に最後のMelody" 

 ワタクシとはほぼ同年代。もう命も作品も戻っては来ないけれど。せめて芦原さんの思いが無になりませんように。それでは今夜はこの辺で。皆様にも安らかな夜のひと時が訪れますように。