特集ドラマ「アイドル」を観て

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 2年越しの夢、遂に達成!大谷翔平選手がやってくれました。今更説明するまでもないですが、あのベーブルース以来、実に104年ぶりの10勝&10HRの二刀流の偉業達成。本当におめでとうございます、VIVA!!

 しかし、最近の野球選手は他にも菊池雄星、佐々木朗希等、岩手県出身者の活躍が半端ないですね( ゚Д゚)。我が大阪は野球は強くても、最近は中々傑出したタレントが出てこない(>_<)。正直羨ましいですね~。

 さて今夜は同じ岩手出身、戦時中のアイドルとして人気を博した明日待子(凄いネーミング!)こと小野寺とし子さんをモデルにしたドラマ「アイドル」の感想をアップしたいと思います!

 骨太でしたね。意識的に朝ドラ風に作っていたけど、正にミット越しでも掌がじんじんと痛むような重いボール。この作品はいわゆる反戦ではなく、時代の波に翻弄されながらも消えることの無かったエンターテインメントの価値、真価を伝えたかった。

 敢えて無色透明な演出に徹したからこそ、逆に平和な社会と平穏な日々の素晴らしさをより鮮明に映し出すことができた。ワタクシはそう感じました。

 少し(時間の制約上、仕方がないのですが)進行が駆け足だったのが残念ですが、クライマックスはしっかり描けていて。

 一つは主人公の明日待子が戦地の中国大陸に、兵士を慰問に行くシーン。そこで彼女は自分の役割が、若き青年兵達に生きる活力を与えることではなく、安らかに死ねるように後押しすることであることを痛感し、苦悩します。

 ファンのほとんどが戦地から帰ってこなかったという現実。その心中は、我々の想像など全く及びもつかないことでしょうね。

 そしてもう一つはムーランルージュから作文館と名前を変えた劇場で、空襲の中、一人夢のようなかつての公演を夢想するシーン。

 そこには敵性音楽とされたジャズが鳴り響き、かつて憧れた先輩達や思い人もいた。誰一人欠けることの無い(山崎育三郎さんは出征し、フィリピンで還らぬ人に)、夢の世界。しかしそれは確かに待子の人生に存在した素晴らしい思い出の日々。

 ラストは敗戦後、美空ひばり(?)らしき少女に将来、一緒に唄ってほしい。そんな約束をするシーンでした。廃墟の中から、希望の芽が息吹いていく。良かったです。

 主演の古川琴音さん、いわゆる個性派俳優のカテゴリーになるかと思いますが、いい意味でアクが強くなく、アイドールを好演してました。これからもっと色んなドラマでお見かけすることになりそう・・・楽しみですね。

 最後に、明日待子さんこと小野寺としこさんは何と99歳まで長生きされ、2019年に永眠されたとのこと。その翌年の2020年、新型コロナによりエンタメ界は再び大打撃を受けましたが、これも何か大きな意味があるというか、良くも悪くも今は戦後以来の価値観が大きく変わる時代の転換点なんでしょうね。

 そして私達は今、激動の時代を生き抜いた先人達から新たに日本国のバトンを託されたんだな・・・。ワタクシ、そんなことも考えました。

 アイドルは、エンターテインメントはいつだって必要。めし、空気、ムーラン。ナイスな標語。正にその通りですよね(*^^*)。

 それでは今夜はこの辺で。皆様、良い夢を☽