「行列の女神~らーめん才遊記~」最終回を観て~総括

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 皆様は、思い出のラーメンってありますか?ワタクシは、外食では何と云っても、らーめん古潭。既に創業50周年を迎えた、大阪市民ならまず知ってる味噌ラーメンの店ですが、小さい頃は梅田の店舗はいつも長蛇の列でした( ゚Д゚)。

 ワタクシは今も昔も行列してまで食べたくない派なんですが、古潭だけは別格。

 今では(支店が増えたので)もう行列するなんてことも無くなりましたが、昔は順番を待っている間もドキドキ、ワクワク。そしてようやく中に入れて、アツアツの味噌ラーメンを食べた時の感動ときたら!!

 今はそれなりに舌が肥えたということもあり、感動するラーメンなんてホントご無沙汰ですが、もしタイムマシンが出来たら、幼い頃に少しだけ戻ってあの頃の古潭ラーメンをもう一度食べたいな。そんなことを思ったりします。

 国民食のラーメンですから、きっと皆様にもそれぞれ、忘れられない神ラーメンが存在しているんでしょうね(^-^)。

 それでは本日最終回を迎えたテレ東ドラマ、「行列の女神~らーめん才遊記~」の感想と総括をアップしたいと思います!

 

 

1.最高の一杯だった最終回

  さすがは締めの一杯。多層的で余韻もたっぷりの最終回でございました( `ー´)ノ。

 鈴木さんに立ちふさがった二つの壁。フードサミットからラーメン部門を排除しようとした高畑淳子さん。そして値段を下げた模倣醤油ラーメンを次々展開して、清流軒潰しを狙った元カレの岡本健一さん。

 正に四面楚歌で、清流企画にとっては最大の危機だった訳ですが、そのピンチを吹き飛ばしたのは、やはりラーメンへの熱い情熱でございました。

 ラーメン嫌いの高畑さんをも唸らせた「濃口醤油らあめん・解」。鮎の煮干しを最大限に活かして1000円という高価格帯での勝負!!いやはや、でも実に美味しそうで。

 このドラマは微妙な創作ラーメン、沢山出てきましたが、このラーメンは文句なしで食べたいです。なんせ「改」じゃなくて「解」ですからね~。美学が炸裂しております(笑)。

 結局物真似ばかりで自転車操業だった岡本さんの店も潰れ、見事に清流軒の逆転勝ち!!B級グルメと侮るなかれ。どんな世界でも勝つのは本物。それが答えなんですよね。

 テレ東って、マイナーだからか、他局に比べて一番保守本流な感じもして。(都市伝説的に語られる某国共産党のスパイとかも、絶対テレ東にはいなさそうですし(笑))清流軒の姿は正にモノづくり日本の神髄。

 愚直に品質を高めていくことこそが、今も昔も変わらぬ日本のDNAなんだ。最終回にはそんなメッセージも込められている気がしました(*^^*)。文句なしのフィナーレでございましたね!! 

2.借り物に徹した妙

  このドラマは、正にB級グルメの王様、ラーメンをリスペクトして作られたドラマであったかと。

 それは毎回創作ラーメンを登場させていたとか、そういうことではなくて。

 既存のリーズナブルで、ありふれた素材を徹底的に使い倒して、美味しいモノを作り上げる。これをドラマに応用すると今作のような作品になる訳でして。

 まず鈴木京香さんが演じた、伝説のラーメン職人、主人公の芹沢達美。彼女が原作の漫画では男性だったということを知り、衝撃を受けまして。さすがテレ東、このキャラは確信犯だったんだな~と。

 それは今更語るまでもなく、昨年秋クールに大ヒットした日曜劇場「グランメゾン東京」の早見倫子シェフ。

 今回は彼女のキャラをベースに、キムタクが演じた尾花夏樹シェフの天才性とドSな性格を注入してしまったと。正に最強キャラですよね(笑)。

 こうして恥も外聞もなくいいとこどりした主人公とバディを組んだのが、汐見ゆとりを演じた黒島結菜さん。黒島さんも、最近は様々な役に挑戦するも迷走していた感は否めずでございました(>_<)。

 そこで唯一のヒット作である(今も絶賛再放送中ですよね)NHKアシガール」の速川唯に通ずる超ポジティブ元気キャラを持ってきた。この決断は本当に良かったと思います(*^^*)

 まあ最近は器用な女優さんが増えてきましたけど、黒島さんはこの元気印路線でずっと突っ走ったらいいのでは。改めてそう思いましたね~。大相撲で云えば、四つ相撲はダメでも突き押し一本で出世できた力士も多い訳ですし。

 最近は余計な欲を出して自滅するドラマが多いんですが、このドラマは「キャラはパクってますけど、特許侵害でもあるまいし、それが何か?」と云わんばかりの潔さ。上品な言い方をすれば、これってオマージュと呼ぶんですが(笑)。

 しかしラーメンにとって一番大切なことが「美味しさ」であるように、ドラマにとっての一番大切なことは「面白さ」。

 それを視聴者が一番求めるキャラで表現し、成功したのだから、このドラマは大成功だったんじゃないのでしょうか。 

 後はテーマソングもあのオサレ(死語)なラブサイケデリコで、サブカル的なエッジも効いてましたし・・・。春らしく、色彩豊かで小気味のいいドラマだった。ワタクシは素直にそう感じましたね(*^^*)。

 

3.ドラマ枠の多様化が春クールを救った

  このドラマが一番良かったこと。それは何と云っても新型コロナウィルスの猛威が迫る前に撮影を終了していて、この春クールで唯一中断せずに完走できたこと。このことに尽きますよね~。長年のドラマファンとしては、本当にテレ東さんには感謝の言葉しか浮かんできません( ;∀;)。

 ドラマ枠も昔の主要民放のプライム枠しかなかった時代に比べると、格段に増えました。深夜枠しかり、テレ東ドラマしかり。そしてHulu等でやってたストーリーを持ってきて急場を凌ぐ。他局ではそんな荒業も見られましたね。

 枠が増えたということは、昔のように各局横並びのスケジュールでドラマを制作している訳ではなくて。

 でもそのことが結果的にリスク分散につながりました!生態系や人間社会のみならず、ドラマ界も多様性が大切なんだ。そのことを痛感いたしましたね。

 今後は春クールのドラマの再開時期もバラバラで、もしかすると今までのような季節ごとのクール制さえも崩れてくるのかもしれません。

 リモート作品の増加も含めて、ドラマ界に新しい風が吹くかもしれない。でもそれはきっと未来の輝くコンテンツにつながっていく。ドラマファンとしては、希望を持っていたいですよね(^-^)。

 とにかくご馳走様でございました!このドラマ、ワタクシはとっても美味しく、完食させていただきましたよ♬

 それでは今夜はこの辺で。皆様、良い夢を🍜

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