「この世界の片隅に」第6話を観て

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 今日は高校野球が休養日だったので、録画したNHKスペシャルノモンハン 責任なき戦い」を観ながら筋トレしましたが、実に色々と考えさせられる内容でした。

 これは1939年の5月~9月に日本とソ連・モンゴル連合軍が、モンゴル平原のハルハ河という場所で激突した「ノモンハン事件」を題材にしたものです。当時の日本は中国東北部に傀儡国家、満州国を建設していてその国境を巡る戦いでした。丁度第二次世界大戦が始まる寸前の出来事だったんですね。

 この戦いは事件で片付けられる規模のものではなく、実際にモンゴル側ではハルハ河戦争と呼んでいます( ゚Д゚)。そしてこの戦いは日本が史上初めて敗戦した国際戦争だと言われていますね(モンゴル・ソ連側も甚大な損害を受けていますが・・・)。

 事件終結後、日本軍の大本営と現地の関東軍の上級司令官は誰一人責任を取らず、現場の将校に責任を押し付け、自決させたりしました。そして兵士達はろくな装備もないまま、使い捨てのコマのように次々と異国の大平原で無念の戦死を遂げていったのです( ;∀;)。

 幾ら正当化してみても、たとえ世界のどこで行おうとも結局戦争は悲劇しか生み出さない。ラストに生き残った元兵士の方(100歳を超えておられました!!)が、事件の犠牲者の慰霊碑を訪れているシーンが本当に悲しくて。

 「ほら皆さん、また来ましたよ。懐かしいハルハ河の水を、たっぷり飲んでくださいね・・・」そう言いながら、ペットボトルの水をそっと掛けるんです。本当に泣けます。この方の戦争はまだ終わっていない。きっと命尽きるまで、悔恨と憤りは終わることはないんです。

 調べてみたら事件に関わった上級司令官たちは戦後も素知らぬ顔で、議員になったり郷土の英雄扱いされたまま大往生したり。戦後にインタビューしたという録音が番組で公開されていましたが、皆さん実に軽い調子で笑ったりして全然反省している様子が見えない!!本当に最低で、同じ人間とは思えない。吐き気すら覚えました(>_<)。

 大戦末期にソ連軍が満州に攻めてきた時、関東軍は民間人を見捨てて逃げたと言われていますが、実際に真っ先に逃げたのは上記の軍のキャリア達だけで、現地の将校と兵士達は玉砕覚悟で民間人が逃げられるよう、必死に時間稼ぎの戦闘を行いました。

 今ではテロ扱いの2.26事件も、元々はそんな腐った上層部に対して憤る青年将校が起こした純粋な思いの革命だったんですけどね・・・。どうして巨大組織はダメになるのか。権力に近い人間はどんどん腐敗していくのか。そして末端の人間は泣いて傷つくしかないのか。もっともっと私達人間はその課題を克服して、進化しないといけないですよね( ;∀;)。

 では先程観た「この世界の片隅に」第6話の感想をアップしたいと思います!

 こちらのドラマでもいよいよ戦火が本格化(>_<)。しかしつかの間のお花見、死を覚悟しながら笑いさざめく様子、何より満開の桜の大樹が圧倒的に美しかったです。

 今回は空襲に遭った時のマニュアル的なことまで登場しましたが、全体的に明るさが残っているので重い気持ちにならずに見ることが出来ました。

 でも本当にこれでいいんですかね(>_<)。私的にはあの戦時下を強くたくましく生きたことに焦点を当てるより、もう二度とこんな時代を作ってはいけない。そういう決意こそが必要だと思うんです。だから当然戦時マニュアルなんて放送する必要はない。

 戦争も少子高齢社会もそして異常気象にも、全て私達は受け身。しなやかに受け流す力があるとも言えますが、危機が迫っても目を逸らして全部成り行き任せにする。この日本人の悪癖を、そろそろ克服していかないといけないのではないでしょうか( ;∀;)。

 思考停止、もう危機が日本をすっかり包んでいるのに私達はいつまでも貯金バカで、例えば気候変動や水問題、AIの進展に取り組む新興企業の株を買おうともしない。日本人が世界に誇れるサムライだったのは明治維新まで。

 終身雇用もない、家族の絆もない、いやあるにはあるんですがもはやそれは当たり前ではない。そんな世界がまだ常識のようにCMで垂れ流す民放のプロパガンダには騙されてはいけませんよ!!信じるのは全部、アナタ次第です(笑)。

 だからこの作品を観て、こんな戦争の世界でも笑って生きていこうと思ったらいけるんだ!!と思ったら逆にいけないんです(>_<)。あんまり戦時下の社会を優しく描きすぎるのも罪ですね。特に恋バナとか、そういうの要りますかね・・・。

 今では発禁だと言われる「はだしのゲン」位で丁度いい。本当にこんな時代は無くていいんです。勿論日本だけが悪いわけではないですが。それでもあの当時の世界の国々全否定でもいいと思います。

 だってあの頃を体験した先人達は誰一人、戦中時代を懐かしんだりはしていないんですから。それが答えなんですよ。基本的に全部軽い。そしてこの作品にわずかに潜む、戦争美化、時と場合によっては戦争やむなしと言ってるような面を私は本気で危惧してしまいます(>_<)。

 あずかり知らぬ誰かが、政治家が、軍部が、あの戦争を勝手に起こしたのではない。元々は民衆が望んだんですから。ナチスドイツも軍部独裁の日本も、民衆が心から拒絶していればこの世に生まれることは無かった。民衆は被害者であると最初に述べましたが、元々の加害者は自分達であったとも云えるんです。

 しかしこのドラマ、進展が本当に遅い!!次回は一週間飛んで、9月第1週に原爆投下となるようですが、個人的には終戦記念日の今週にピークを持ってくるべきだったのではないかと・・・。あくまでクール内でのペース配分が目的なんかい、見損なったわ日曜劇場!!最後はそんな気分でございました(>_<)。

 では今夜はこの辺で。皆様、良い夢を☆彡

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 ・・・先の大戦の真の原因は世界大恐慌でした。この地球から貧困が無くならない限り、真の平和は訪れない。だからパンとサーカスが一番大切なんです。別に人工知能に支配されてもいいんじゃないでしょうか?堕落、そんなのクソみたいなプライド。私達庶民が笑って優しい気持ちで暮らせるならば、どんな形でもそれがいい。