「モンテ・クリスト伯ー華麗なる復讐ー」最終回を観て~総括

 皆様、こんばんは。TOSHIXXXです。

 さて、今夜の未明から遂にFIFAワールドカップロシア大会が開幕いたしますね(*^^*)。ドタバタ続きの西野ジャパンも、最後のテストマッチに快勝して意気揚々とロシア入り!! 

 やはり色々叩かれても、いざ勝負が始まれば応援したくなるのが人情。戦前の低評価を覆す快進撃を期待したいですね~。

 では正にそのワールドカップと入れ替わるようにして幕を閉じた、木曜劇場モンテ・クリスト伯ー華麗なる復讐ー」最終回の感想をアップしたいと思います!

 

 

1.圧巻かつ極上の二時間

 本当に古き良き時代のドラマを思い出させてくれる。始まる前からこんなに楽しみにしていた最終回は本当に久しぶりでございました(*´Д`)。

 CMが多いのが玉にキズでしたが(笑)、期待を裏切らない、満足のいく内容でございました。

 結局大倉さん以外は原作通りの結末になったのかと。守銭奴の新井さんはまあ雑な扱いで、ラバウ共和国でディーンさんが味わった拷問を体験。しかし最後は昔の馴染みの好なのか、大倉さん共々許された感じがしました。

 一方、本当に壊滅させられたのは高橋さん。狂気に満ちた愛妻の山口さんも最後は無残な服毒自殺で失い、実の息子を二度殺そうとした報いで破滅、とうとう最後は自分自身が壊れてしまいました・・・。でもあれだけの悪事を働いていたら当然地獄行きでございます。

 自身の保身のためなら何でもする。自分でも語っていましたが、息子が一番の山口さんや稲森さんの方がよっぽどまともな感覚だったということですよね( ;∀;)。

 しかしそれにしても三浦誠己さん演じる土屋さんは最高でしたね!!赤ん坊の時に続いてまたまた葉山さんの命を助けた。個人的にはこのエピソードが一番心に刺さりました。VIVA!! 

 まあいつの時代も扱いが一番冷酷なのが外様大名。それ故に(一番悪い奴だというのもあるにせよ)完膚なきまでに叩きのめされた高橋さん。

 最後に高橋さんの息子がディーンさんを睨みつけていましたが、これはきっと復讐はまた新たな復讐を生むその不毛を、脚本の黒岩さんが訴えたかったからではないのでしょうか( ゚Д゚)。

 クライマックスでは、半ば無理やり求婚した山本さんのイエスの言葉を聞いて、ディーンさんが心から安堵の表情。新井さんと大倉さんも解放しました。

 山本さんは決して自分のことを捨てたのではない。忘れた訳では無い。それが分かってディーンさんは満足したんですよね。そして最後に自分で火を付けた・・・。

 個人的にはラストは今一つでしたね(*_*)。ディーンさんは生きているんだろうとは思っていましたが、あんなにぼかした終わり方だなんて。正直拍子抜けでした。もう少しはっきりとモンテクリスト真海&エデルヴァの再出発を描いてほしかったかなと。

 新井さんと大倉さんがディーンさんが死んだと証言していたシーンは、彼を救うためのせめてもの償いだったのかもしれませんが(>_<)。

 まあこれほどの作品でも、やっぱりラストシーンは難しいんだな。そう考えさせられました。 

 

2.古典のリメイクが大成功!!

 一体通常のドラマ何個分のエピソードを散りばめているんだろう。最近の一話完結&手抜きが横行するドラマ界にあって、これだけの濃いエピソードが満載の作品は本当に久しぶりだった。少なくともこの10年代のドラマの中では間違いなく№1だった。私はそう確信してやみません。

 昨年の大駄作「貴族探偵」の脚本家ということで、正直期待薄だった黒岩さんでしたが、今作で見る目が180°変わりました!!本当に凄い筆力を持った方なんだなと・・・。

 でもそれは云わずと知れた普及の名作「巌窟王」をベースにしているからなんですよね( ゚Д゚)。

 よくよく見比べてみると本当にこの作品は、忠実に「巌窟王」を現代日本に置き換えて描いていました。大きなストーリーは決まっていたし、そのラインが素晴らしいモノだった。

 それ故に黒岩さんは安心して、ディティールを磨き上げることが出来ました。まあディティールは破綻しまくりで、それでも面白さの方が上回っていたというのが真相ですが(笑)。

 これがオリジナルストーリーだったら、こうはいかなかったと思います。若しくはドラマなのに構想10年かかってしまうとか(笑)。

 歴史の荒波に洗われても生き残る作品ってやっぱり凄いんだ。古典の底力を本当に感じましたね(*´Д`)。

 

3.ほぼ完ぺきだったキャスティング

 ストーリーもさることながら、このドラマは本当に実力派の俳優・女優さんが集結してレベルの高い演技を見せてくれていましたよね(*^^*)。

 まずはモンテ・クリスト・真海を演じたディーンフジオカさん。正直今までそんなにいい俳優さんだとは思ってなかったのですが、今回は間違いなく今後の代名詞となるハマり役でしたね!!

 復讐に狂いながらも鬼畜にはなれない。そこはかとなく立ち込める気品と圧倒的な美しさ。押し寄せる迷いと苦悩。そんな「おディーン様」に酔いしれていた婦女子の方も多かったのではないでしょうか(*^^*)。

 他にも高橋さん、新井さん、大倉さんは云うに及ばず、女優陣も山口紗弥加さんは安定の演技でしたが、今回は稲森いずみさんが圧巻でございました!!狂気の中でも決して消えなかった母性。真実の愛。20年来のキャリアを持つ大女優さんですが、個人的には稲森さんはこのドラマで一皮剥けたのではと感じました。

「ごめんね。変なパパとママで」最終回のこの台詞は本当に私の心に刺さりまくりました!!(父親は最後まで最低でしたが・・・)

 ただヒロインの山本美月さんだけはどうにもなりませんでしたね(*_*)。

 微妙な演技力も、あの声も、この復讐劇には完全なミスキャスト。そのせいか第2話以降は本当に空気と化してしまっていましたよね( ;∀;)。

 元々そうだったのかもしれませんが、サブキャラの岸井ゆきのさんや桜井ユキさんよりも遥かに出番が少なかったのは、やはり黒岩さんが作品の雰囲気を壊さないように出番を減らしたのではないかと。

 元々彼女が演じていたすみれも、とてもこの復讐劇のヒロインとは思えない程、全てが単純で軽い女性に思えましたからね・・・。

 まあ正直それなら誰が良かったのか。私的には栗山千明さん位しか思い浮かばないんですが、正直栗山さんもそんな人気絶頂という訳ではないですしね~。

 思わぬ形で、最近の正統派美人女優不足を感じてしまいました(>_<)。

 

4.1/20に誇りを持とう★★★

 クオリティでは間違いなくこの春クール№1。しかし視聴率は断トツ最下位。実に本日までで平均がギリギリ6%。金曜ナイトドラマ「家政夫のミタゾノ」にも負けている大惨敗でございました(>_<)。

 まあほぼ20人に1人しか観ていない訳で、毎週このドラマに悶絶していた私達としては寂しい限りでした。本当に面白いのに。まあただ初回はかなり微妙だったので、ここで視聴者を取り込めなかったことが大きかったかと。

 でも考え方を変えれば残り19人、その内ドラマ好きな方がどれだけいるのかはよく分かりませんが、このドラマを観ていなかった方は人生を少し損した気がしますね( ;∀;)。それ位私には刺さりまくった作品でございました。

 Yahoo!の感想欄の評価も軽く4点台は超え、コメント数も断トツで多いですから。他にも熱狂的な視聴者の方は沢山いたんだなと。中には家にテレビがないので(いつもはワンセグで視聴)最終回観るためにビジネスホテルに宿泊した猛者の方も(笑)。

 ですから黒岩さんも製作スタッフの皆さんも低視聴率に気落ちすることなく、大いに胸を張っていただきたいと思います。ありがとう、モンテ・クリスト伯!!間違いなく今作こそが、この春一番の刺さるコンテンツでございました(*^^*)。

 

 では今夜はこの辺で。皆様、良い夢を☆彡

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