「FINAL CUT」第3話を観て

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 先日、知の巨人、保守思想の大物、西部邁さんが亡くなられました。改めてご冥福をお祈りいたします。

 ところで、西部さんは入水自殺されたとのこと。色々なご事情があったようですが、盟友の小林よしのりさんは西部さんは自分で人生に区切りを付けた。その姿勢は尊重したいという趣旨のことを語っておられました。

 私はここで西部さんの自死の是非を問うつもりはないんですが、文化人の方で久々に自死を選ばれた方がいた。逆に言えば文化人(特に作家)が全く自殺しなくなったここ30年来の風潮を考え直したい。そう思いました。

 自殺を考えるそぶりすら見せないお気楽作家、家族を普通の勤め人以上に大切にするマイホーム芸人やミュージシャン。皆恐ろしく俗物で、普通に飲み会では盛り上がっている。はっきりいって真の芸術家が凡人と同じ価値観や感性を持っているはずがないんです(>_<)。

 正直、私は思想家や芸術家が皆一億総中流、総サラリーマン、総マイホームパパ化している今の日本の文化水準って、やっぱり昔よりは格段に落ちてるよな・・・。そう思うんです。例えるなら、羽毛よりも、ラットの脳よりも軽くなってしまった今の日本文化。

 私が一番好きな作家は太宰治。全集を読破する位私は好き(今でも)です。

 今の価値観から云えば、彼が到底受け入れられるはずもないんですが、あのデカダンで生と性に苦悶しながら珠玉の作品群を生み出した人生って、やっぱり(彼も入水自殺でしたよね)本物の文学者だったんだ。そう感じるんです。

 西部さんの死は、正に芸術・思想という鎧を背負った最後の武士が見事に切腹した。そんな印象を受けました。別に自殺が素晴らしいとは思いませんが、大衆に、世の中に最期まで迎合しなかったその生き方には心から一礼をさせていただきたいです。

 では先ほど観た「FINAL CUT」第3話の感想をアップしたいと思います!!

 今の話ではありませんが、現在はポピュリズムという病が蔓延する社会。本来なら穏健に支配されて満足していないといけない大衆が力を持ちすぎ、逆に疲弊している世界。

 アラブの春以降混乱を極め、観光業壊滅 ☞ 経済大失速のエジプトやチュニジアしかり。勢いでEU離脱を決めてしまい、今も右往左往するイギリスしかり。トランプさんは人間が機械と融合する世界を作ってくれると、関さんが言ってたんで期待して除外(笑)。

 我々大衆は分をわきまえないといけない。そうしないともっとひどいことになる・・・正にそんな現代を象徴するような第3話だった気がします。

 ディレクターの林遣都さん、悪になり切れない男でした。かといって悪に向かっていくだけの力も持っていない。ある意味、一番可哀そうなタイプの人間でしたね。

 ネットでの個人情報暴露、悪を裁くという点はあのデスノートと同じ思想かと思うんですが、やはり守秘義務を犯している時点で全く擁護は出来ませんよね(>_<)。

 冷や飯を食らわされている気持ち、私にも痛い程分かりますが、それでも会社を裏切ったらいけません。そんなルール違反の上に成り立つ正義は、正義ではない。

 あのイジメをやめさせようとした先生、結局どうなったのか分かりませんでしたよね。自分がどうなっても生徒を守ろうとした、本当は素晴らしい先生。そこは放り出さずにちゃんと最後まで(たとえハッピーエンドでなくても)ちゃんと描いてほしかったです( ;∀;)。

 このドラマ、私は結構面白く(半分以上は栗山さん目当てですが(笑))観てますが、視聴率が伸び悩んでるのはやっぱり話の作り方が甘いからなんでしょうね。ラストでお兄さんが死んだって栗山さんが言った時、どうせ行方不明の失踪宣告とかじゃないの?と思ってたらやっぱりそうだったし(笑)。

 脚本の金子ありささんも敢えて「怪盗山猫」「嘘の戦争」の劣化版と言われても別にいいや。そう開き直ってる感じもするので、まあ私達はこの何ともゆる~い復讐劇をこれからも見届けることになりそうですけどね(*´Д`)。

 後、今クールに入って気付いたんですけど、佐々木蔵之介さんと上川隆也さんって声としゃべり方がそっくりですよね( ゚Д゚)。一度目を閉じて聴き比べてみてください。

 では今夜はこの辺で。皆様、よい夢を☆彡

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