拝啓、アンリ・ルソー様~刺さるコンテンツ(4)

 皆様こんばんは、TOSHIXXXです。

 プロ野球は今、交流戦真っ盛りですが、セ・リーグでは広島東洋カープが絶好調ですね~、私が子供の頃の常勝赤ヘル軍団が戻ってきました。私は薄~い阪神ファンですが、超変革の金本阪神、健闘してますがじりじり広島との差が開いてきてしまいましたね( ;∀;)金本監督には期待しているので、何とか12年振りのリーグ制覇をお願いいたします!!

 後は巨人が球団ワーストの13連敗を記録するという大スランプですね( ゚Д゚)私は父が巨人ファンだったので別にアンチ巨人ではありません。故にこの苦境をお察しいたします(''_'')やっぱり原監督は名監督だったんですね。

 後何気にびっくりしているのが13連敗もしてるのにまだ最下位じゃないこと(笑)。確かに巨人もGW頃までは首位争いしてましたからね~。ただ巨人もこのままで終わるはずはないでしょうから、今年のセ・リーグは最後まで熱いペナントレースが期待できそうですよね!!

 さて、今夜は刺さるコンテンツシリーズということで、私の好きな絵画鑑賞ネタを。最初は絵というより生き方をリスペクトしている画家、アンリ・ルソー氏を取り上げたいと思います( ^)o(^ )

 

 

1.はじめに

  アンリ・ルソー。そもそも皆さんこの方をご存知でしょうか?一般には「社会契約論」のジャン・ジャック=ルソーの方が有名ですが、どちらもフランス人で、アンリ・ルソーの方が後の時代の人です。1844~1910年と言いますから丁度100年ほど前まで活動していた画家ということになりますね。

 かなり独創的な絵を描く人ですが、一般的には「素朴派」の代表格だと言われております。

 

2.仕事をしながら自己表現

 絵画好きの人からすればもうこれは鉄板ネタなんですが、この方の別名は「税官吏ルソー」。要はパリ税関の職員だった訳です。そして彼は正規の美術教育を受けていないにも関わらず、突然40歳を過ぎてから独学で絵を描き始めたのです( ゚Д゚)

 今でいえば、楽器を触ったこともない中年の公務員のオッサンが突然バンドを始めるようなものでしょうか。しかもメジャーデビューを目指すぜ的な。元々絵は描いていたのかもしれませんが、史実ではそう言われております。

 

3.下手くそ!の声に負けない~まずは自分が一番のファンに

 私は絵画鑑賞のついでに絵ハガキを集めるのが趣味です。今いる所は美術館なんてない田舎ですが(涙)、大阪にいた間は20年来の趣味でした。ではその私のコレクションの中からアンリ・ルソー氏の作品をご紹介です。

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 こちらは1906年の作品「X氏の肖像」です。いかがですか?中々インパクトが強いというか個性的ですよね。しかし上手かと言われると・・・X氏もこの自画像をプレゼントされても微妙な心境かもしれません( ;∀;)

 ちなみに私が一番好きな画家はルソー氏とほぼ同時代のイギリスの画家で、「ラファエル前派」の旗手、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティなんですが、彼の絵もご紹介しておきましょう。

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 こちらは「祝福されし乙女」のための習作、つまり下書きなんですがいかかですか?確かにロセッティも一目で分かる個性的な絵を描く人なんですが、明らかにルソー氏とは技量の差がありますよね(;'∀')ラファエル前派は特に技術に秀でたグループでしたから、痛いほど差が浮き彫りになります。ではルソー氏の作品をもう一つ。

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 こちらは「赤ん坊のお祝い」1903年の作品です。赤ん坊!?凄い迫力ですよね~。顔なんて完全にオッサンです( ゚Д゚)

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 まあここまで見ていただけたらもう説明不要ですが、ルソー氏は画家として最初は全く評価されませんでした( ;∀;)サロンという日本の二科展のようなメジャーな場に作品を送るも全く採用はされません。

 そこで仕方なく彼は「アンデパンダン展」という出展料を払えば誰でも作品を展示できる場で作品を発表していました。しかしルソー氏はそのメンバーの中でも断トツで下手くそだ!という評価を受けてしまっていたのです・・・。

 ただルソー氏はそんな世間の酷評にも屈せず、税関勤務の傍ら休日はルーブル美術館でひたすら模写をするなどして独学でトレーニングを積んだのです。

 彼は自分には絵の才能があると信じていました。だから描き続けることができたし、世間の流行っている絵を真似しようとは思わなかったんです。この信念は、表現者としては古今東西、絶対に必要なことですよね!!

 

4.あの天才にはルソーの絵が刺さっていた( ゚Д゚)

 世間の低評価にもめげず、絵にますます打ち込んでいくルソー氏。奥さんとも死別し、更には税関も辞めてしまい、経済的にも困窮しますが、彼を認める人達が段々と現れてきました。

 その代表格が、あの天才画家パブロ・ピカソです( ^)o(^ )彼はまだ誰も見向きもしないルソー氏の絵を買い取り、更に仲間の芸術家を集めてルソー氏を称賛する会なども開いています。勿論技術的にピカソがルソー氏から学ぶところがあるはずもなく、ピカソは専らルソー氏の自由な表現方法と何より絵画に対する熱いスピリットをリスペクトしていたんでしょうね。

 そして晩年にはルソー氏の評価もかなり高くなっていました。特にジャングル(図鑑を見て想像で描いてたらしいですが)を描いた作品は人気を集めるようになりました。

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 こちらは1906年の作品「陽気な道化たち」です。いかがですか?濃密で、動物達にも命が宿っているようですよね!正に継続は力なり。社会的に成功したかは正直微妙だった訳ですが、何より好きだという情熱を持って死ぬまで絵を描き続けられた訳ですからとても幸せな人生ですよね( ;∀;)

 

最後に~今こそアンリ・ルソースピリッツを!!

 という訳でアンリ・ルソー氏のご紹介でした。今は勿論美術ファンなら誰もが知るメジャーな存在となり、絵画も1枚辺り優に億は超える価値が付いております。

 彼は40歳を過ぎてから絵を始めて、ここまでのことができた。しかも平均寿命の短かった100年前に・・・。今は人生100年時代で、しかも表現手段も溢れている。私達も下を向いている場合じゃありませんよね!!

 最後に宣伝ですが、私の電子出版が「国橋正角」名義「卯月の恋」でAmazonキンドルから発売されていますのでよろしくでございます。

 では皆様、今夜も素敵な休日の夜をお過ごしくださいね☆彡

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