「死役所」第7話を観て

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 悲しいニュースが飛び込んできました。去る11月24日に、元KARAのク・ハラさんが逝去。自殺でした。

 5月の自殺未遂騒動から立ち直り、6月にはテレ東音楽祭で元気な姿を見せてくれていたのに。本当に残念です。

 ただ私も心を病んだことがあるから分かるんですが、ハラさんの復帰があまりに早かったので、一抹の不安は覚えていたんです。

 大丈夫かな、無理してるんじゃないかなって。出来ることなら、これは当たってほしくない胸騒ぎだったんですが。

 今夜は「死役所」第7話の感想と共に、ク・ハラさんをこの記事で追悼したいと思います。

 まずは、今回の第7話。でんでんさん演じるイシ間が何故死刑囚になってしまったのか。その謎が解き明かされましたが、何ともやりきれない。余りに無慈悲な過去でございましたね。

 ただ、誰よりも愛していた姪を汚した少年二人を迷うことなく惨殺したイシ間さんには、我々視聴者は全員納得していたのではないでしょうか。そして輿入れが決まった彼女を守るために彼は敢えて、いたいけな少年殺しの汚名を着て死刑囚となった。

 イシ間さんが死役所で語っていたように、これが正しいかどうかは分からない。でも今でも同じことが起こればこうしていたと思う。その言葉にワタクシいちいち共感しておりました( ;∀;)。

 イシ間さんは何事もなければ、きっとどこにでもいる普通の気のいいおじいちゃんで人生を終われたはず。どう見てもサイコパス要素が満載だった、清原翔さん演じるヤバいハヤシとはそこが一番大きな違いだったと思います。

 いつもならこのまま終了だった気がするんですが、今回は救いのあるラストが用意されていましたね。

 死役所の老衰課を訪れた一人の老婆。松岡昌宏さん演じるシ村に促されて彼女に会ったイシ間さんは、彼女こそ天寿をまっとうした姪のミチであることに気付きます。

 彼女はイシ間さんの死後も、懸命に生き抜き、最後は子や孫に看取られて大往生を遂げた。認知症を患っていましたが、それは過去の忌まわしい記憶から解放されていたことでもあり。そしてイシ間さんのことだけはしっかり覚えていた。この最期にどんなにイシ間さんは救われたことでしょう( ;∀;)。

 ラストは「イシ間ミチ」と署名して旅立った最愛の姪。そしてイシ間さんにも任期満了により、49日以内に成仏するという通知が届いて・・・。

 今までこのドラマの良さが今一つ良く分からなくて。それこそ悲惨な出来事を何の救いもなくぶちまけているだけ。深夜ドラマでこんなディルアングレイ的世界披露してどないするねん。

 そんな反発も覚えていたんですが、今回の話はストーリーとしても本当に秀逸だった。イシ間さんはこの時を迎えるために死役所で過ごしていたんだな・・・。大いなる神意を感じました。

 少年達にミチが大根を渡さなかったら。その優しさがなかったら、こんな悲劇は起こらなかったのでは。そう感じる視聴者の方もいるかもしれませんが、私は全くそうは考えていなくて。

 あの慈悲は、結果的に彼女が悲劇を乗り越え、天寿を全うできた何よりの理由だったのではないだろうか。私はそう確信しているんですね( `ー´)ノ。

 色々考えさせられましたが、この作品の底力を遺憾なく発揮した、文句なしの神回の第7話でございました!!

 さて、またハラさんのことを語らせていただきたいんですが、私はハラさんの遺影を本当に直視できなくて(>_<)。

 若い方の遺影って、本当にやるせない気持ちになります。イジメを苦に自殺した子供達の遺影を見ても同じなんですが。

 誤解を招く言い方になることは百も承知ですが、若い方の遺影って、美しくないんです。醜いとは勿論思いませんが、決して美しくはない。もしかすると今回の死役所のミチの遺影だったら、本当に花が良く似合い、心からサヨナラを告げられる美しさだったかもしれませんが。

 ハラちゃん、天国で安らかに過ごしてね。そんな声を良く目にするんですが、私は全くそうは思っていなくて。

 ハラさん、もう一度生まれ変わってこの現世に戻っておいでよ。人生のフルコースを味わうことなく、傷付いたまま、絶望したままで人生終わらせてしまうなんて。それは余りに悲しいよ。僕達も辛いよ。

 あの東日本大震災の際に、多額の寄付をしてくれたこと。我々日本のファンがそのことを忘れるはずがなくて。

 だからこそ、この辛い時期、悲しかった日々をどうにかやり過ごして(逃げたってよかったんです、立ち向かわずに膝を抱えているだけでも良かったんです!!)、いつか届いていたはずの人生のギフトを、しっかり受け取ってほしかった。

 在りし日のKARAの映像。今思えば、昔からハラさんには圧倒的な儚さがありました。知英さんを始め、KARAの他のメンバーは皆健康的な生気に溢れていたのに。

 だからこそ戻ってきてほしい。今度は魂に、しっかりと血肉を行き渡らせて、沢山笑ってほしい。

 もしかしたら、この令和の日本で新しい生を受けているかもしれない。安心して。これから廃プラと同じように、きっと地球上の悪意は除去されていくはずだから。

 私が老人になる頃には、SDGsも笑い話になる位の素敵なユートピアが実現しているはずだから。その景色を、是非ハラさんにも見てほしいんです。

 色々書いてしまいましたが、ハラさんにこそこの第7話を観てほしかった。でも、最後にやっぱり言わせてください。あの名曲のタイトルと同じ言葉を。

 今贈りたい「ありがとう」 

 それでは今夜はこの辺で。皆様、良い夢を。

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