「投資バカ」を読んで

 皆様おはようございます!TOSHIXXXです。

 またまた台風(24号)が接近していていますが、皆様備えは万全でしょうか?こちらは昨日はもの凄い豪雨でしたが、今は曇り空に。ただ今日の午後から間違いなくまた天気は荒れるはずなので、外出は控えたいと思っています('◇')ゞ。

 では本日は久々に書評でございます。現在、老後に向けた資産準備本が大ブームですが、その中でも明らかに異彩を放っている萩原博子さんの「投資バカ」(宝島社新書)を今回は取り上げたいと思います。

 

 

1.投資はしてはいけない?

 萩原さんといえば、経済ジャーナリストでよくTBS系の番組でお見かけしますね。主婦層には圧倒的な知名度&人気を誇る家計アドバイザー。いわゆる庶民の味方系。特にアメリカみたいな極端な貧富の差を礼賛し、能力の無い人間や、貧乏人は死ねばいい的な発想(米国巨大資本家の最も忠実な下僕だとも)のパソナ会長でもある竹中平蔵教授なんかとは対極の存在でございます。

 さて、そんな萩原さんがいきなりのっけから手を出してはいけないクズ投資と称して、様々な投資を一刀両断しております( ゚Д゚)。

 その内容は毎月分配投資信託、純金積立、新興国ファンド、FX、不動産投資・・・ってほとんど全部やん!!そういうことになるんですが、要はどの投資も手数料が思いの外かかりますよ、そこを忘れないでくださいね。そういうことなんですよね。金融機関は手数料で稼いでなんぼですからね~。

 また不動産投資は先のスルガ銀行不正融資事件でも見られたように、買い手や借り手が見つからないと維持費だけがどんどんかかりますので、萩原さんは「不動産投資は地獄への一丁目と特に警戒を呼び掛けています(+_+)。

 

2.保険と住宅購入には特に注意を!!

 人生のプランにおいて、生命保険等の保険選びとマイホーム等の住宅ローン選びには細心の注意を。萩原さんは家計防衛のために、特にこの2点を強調しておられます。今回は後者のマイホームについてご紹介しておきます。

 不動産価格は今は高いんですが、東京オリンピック以降は確実に過当供給により暴落する。だから今都内のタワマンとかを無理して買ってはいけない。萩原さんはそう警告し、この点については全く私も同意見でございます( ゚Д゚)。

 まあ住宅については欲しくなった時が買い時。そういう経済評論家の方もおられるんですが、今の時期だけは例外中の例外ではないかと思うんです。ここまではっきり数年後に住宅バブルが崩壊することが確定している時期もそうそうないと思うので・・・。

 一度買ってしまうと簡単には売却できませんから。実は私も結婚していた時期、一戸建てのマイホームを購入したんですが、離婚時に売却。幸いローンは全て完済できたんですが、家を見に来てくれた方は1人だけで、その方が購入してくれたという正に奇跡的結末だったので・・・。今考えてもぞっとする体験です。

 私の場合はある程度繰り上げ返済等も出来ていたので、売却価格もそんなに欲を出すことがなかったからいいと思うんですが、ほとんど頭金なしでローンを組んでしまうと売る時に損切りするのが難しくなるでしょうし。

 萩原さんは家を買うなら、東京五輪後、暴落した物件、特に中古物件が狙い👀。そう断言しておられます。また今後少子高齢社会の本格化により、高齢者でも賃貸を借りやすくなるので賃貸派の方が勝ち組になるかも。そんな予想もされています。

 どちらにしても人口はこれから減少し、不動産の価値は相対的に下がっていくと思いますので、マイホーム選びは慎重に。そういうことですよね(*^^*)。

 

3.自己投資がやはり一番!!

 この本では現金の持つ価値を何度も強調しています。

 日本は今後もデフレ経済が続く。その際に価値を持つのは何と云っても現金。先の不動産にしてもいくら値段が暴落しても手持ちの資金がなければどうにもならないですからね・・・。この辺りは森永卓郎さんとも同じ。どちらも庶民派の方々です。

 この対極の意見として、日本の財政赤字を根拠にした、国債暴落⇒ハイパーインフレと日本の破綻。この危機を煽る経済評論家の方々もおられますが、個人的にはどうも胡散臭いものを感じるんです( ゚Д゚)。

 どちらかと云えば日本破綻論を語る方々はエリート系の方が多く、彼等は純金積立や外貨預金を勧めてるんですが、それこそ萩原さんが、金融機関が手数料を稼ぐだけのクズ投資だと切って捨ててる(笑)。日本破綻論の方々が実は金融機関から色々バックアップを受け、広告塔になっている可能性は高いと思うんですね。

 そして今の状況は実は江戸時代と酷似しています。人口は増えず、基本経済はデフレ。当時の幕府を筆頭に、全国の諸藩は今の日本政府に負けない位の財政赤字、それでも大商人への借金等でどこも経済破綻することなく、260年にも渡る太平の世を謳歌できました。

 日本でハイパーインフレが起こったのは戦後直後の時期。これは生産設備が空襲で破壊されてしまい、極端な供給不足が起こったことに起因します。

 そしてよく経済破綻したギリシアより日本の財政状況がひどいことを持ち出して、日本も同じ目に遭うという方もいますが、これも個人的には全くナンセンスだと。

 まず日本の国債は基本的にほとんど日本国内で消費できている。そして日本は世界最大の債権国で、世界各地からの利子や配当所得があり、それが恒常的な経常黒字を生み出している。また、自動車を始めとする様々な精密機械を輸出していて、例えばスマホ一つとっても日本製の部品がないと作ることはできないと言われている。つまりは売る物も沢山ある。

 ギリシアは確かに観光業は発達していますが、それ以外に何も持っていなかった。それ故に簡単に投機の対象にされ、すぐに資金を引き揚げられた。ようは国債金利とそれを履行できるか否かの表面的な数字意外に武器が無かった。だからあんな風に国家破綻してしまった。世界中でハイパーインフレに陥る国も、基本的には輸出できる売り物がない国ばかりですよね(+_+)。

 変に投資に手を出して金融資産を減らすより、しっかり働いて節約し現金を増やしていく。豊かな老後に近道なし。少し夢の無い話ですが私も同じ結論です。そうなるとやっぱり一番の投資方法は自分自身の付加価値を高める勉強等の自己投資。これが一番リターンが大きいといえそうです。

 書いていることは基本的なことばかりで、守りの戦略。しかしそれ故に萩原さんは信用できる!!30代以上の方は必読の書と云えます。

 後は夫の小遣いを減らさないでという萩原さんのコメントにも共感大です(笑)。世の奥様方にお伝えしたいのは、お小遣いって基本、国防費と同じなんです。すぐには効果が期待できないですが、減らし過ぎるのは危険。会社でもケチだとか言われて印象低下、最新の本もろくに買えず(この変化に富んだ時代に)世の中の動きに疎くなり、結果的に国家=家計の危機を招くんです(@_@;)。

 心配しなくてもオジサンは余程お金を持っていないと(最低でも月10万以上?)若い女子に相手にされることもありませんし。まあご主人が、江口洋介さんや竹野内豊さんにそっくりというのなら心配かもしれませんが(笑)。故にご主人へのお小遣いは将来への投資だと思って、ドン!!とお願いしたいですね(*^^*)。

 以上、読めば目からウロコの「投資バカ」でございました。では台風に最大限の警戒をしつつ、皆様、良い休日を☔

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