「99.9」最終回を観て~総括

 皆様こんばんは。TOSHIXXXです。

 本日、宿舎の隣の高校でブラスバンドの定例会が開かれたので、上司と共に聴きに行ってきました( ^)o(^ )。

 正直、アマチュアの可愛らしい演奏会を予想していたんですが、その高校は関西大会で準優勝した実力があり、合計2時間30分。何と普通のライブと同じ位のボリュームがありました( ゚Д゚)

 ブラスバンドも中々の腕だったんですが、一番感動したのそのはブラスバンドの皆さんでアカペラ合唱したゆずの「友~旅立ちの時~」でございました( ;∀;)。

 そして改めて思ったんです。彼等の未来、つまりは若い人達の未来を少子高齢社会の犠牲にしてはならないんだと。

 そのためにも少なくとも私は生涯現役で仕事をして納税し続けてやると。できればもっと社会貢献活動もしていきたいと。若者に辛い思いをさせて、自分だけ楽するジジイには絶対ならないと。

 私達世代(あんまりロスジェネと言われるのは好きではありませんが)はよく貧乏クジ世代と言われますが、逆境上等!!

 微妙な年収。一度人生を失敗してしまったせいで今ではマイホームなし。扶養家族なし。

 親世代から見たらそんなゴミみたいな人生でも、自分の子供や孫の代でまた幸せになれるなら喜んで人柱になってやる。戦い続けてやる。

 とにかく、どれだけ何かをしてもらうより、自分が何を周りにしてあげられるか。人生に大幅黒字を残して卒業(大往生)してみせる。毒男の意地で明日からも頑張ろう。そんな勇気を貰えた演奏会でした。澄んだ純粋な思いを届けてくれた、ティーンの演奏者の皆さんの未来に幸あれ(*^^*)。

 それでは遂に終了したこの冬クールの王者「99.9」、最終回の感想と総括をアップしたいと思います!!

 

 

1.一段上のレベル!!文句なしの最終回

 前回、前々回と少し作りが雑になっていた印象でしたが、さすがは日曜劇場。どうであれ最後は視聴率首位を獲得していただろうな。そう考えて間違いない、圧巻の最終回でございました(*^^*)。これは最近ではちょっとありえないレベル、本当に凄すぎました。

 まず、今回の放火事件の冤罪を晴らすまでの経過。これが凄かった。

 徹底した現場検証。それをしっかり劇中でも再現する。今回は火災研で片桐はいりさんも登場でしたね。

 次に再審に向けた公聴会で犯人を炙り出す。そこで分かったことは、真犯人の体操服泥棒の痕跡を消すためだけに人生を狂わされかけた(実質狂ってしまっていましたが)冤罪被害者の事実。

 そして再審を鶴瓶さんに求める深山弁護士が放った「司法は誰のためにあるのか」という提言。それが安っぽく聞こえなかったのは、前半の1時間でじっくりストーリーを練り上げてきたからに他なりませんでしたね。

 まあ鶴瓶さんが再審を認める流れは勿論予想通りでしたが、これが良心の呵責ではなく、ライバルを蹴落とすための布石だった・・・?というオチにも唸らされました。本当に難度が高い!!

 そして最後はすっかりいっこく堂キャラが板についた木村さんの小ネタと、まさかの榮倉奈々さん再登場で文句なしのフィナーレでございました(*´Д`)。

 これはですね、正に羽生選手ですよ。先の平昌オリンピックで披露した、魂の金メダルのスケーティング。あの圧巻の演技を観た感覚に本当に近かった。

 ストーリー、キャラクター。それだけでも他のドラマを余裕で凌駕しているのに、おまけに司法の硬直性。冤罪被害者を出さない世の中を作りたい!!その志までも強く感じました。明らかに「99.9」は他のドラマより意識が高いんです。

 今まで私が観た他ドラマで「BG」は何を言いたかったのか、本当に不明なので置いておいて、「FINAL CUT」と比べるとその差が浮き彫りになります。

 「FINAL CUT」の目的はあくまでも視聴率。そのための題材に報道被害を選んだ。だから話に熱量が足りなかったし、最後は話自体もブレブレになってしまっていた。でも「99.9」は違う。あくまで冤罪根絶をテーマにしていた。そしてその結果、高視聴率が付いてきたんです。

 私も表現者として色々考えさせられましたし、視聴率さえ取れればまるでヒネりがないオチでも、描写がスカスカのアマチュア高校生レベルの脚本でも、そんなことどうでもいい。

 そんな手抜きばかりが横行する昨今のドラマ界において、改めて強く問題提起をした。そんな意義ある最終回だったと思います!!

 

2.神の一手だった第2話

  まあ普通に放送していてもこの最終回の出来を観る限りでは、この「99.9」が冬クールを制覇できていたとは思うんですが、1年ぶりの視聴率首位奪還に向けて本当に日曜劇場は万全の対策を打ってきました。

 その最たるものが、何度もお話ししている第2話ですね。

 シーズン1から引っ張っていた深山弁護士のお父さんの冤罪話を、まさかの第2話で投入!!

 普通なら終盤(最近は本当に手抜きが多いので最終回まで引っ張るケースも?)、せいぜい中盤の第5話辺りで放送するのが定石だった訳ですが、「99・9」はいかにも中途半端な第2話でその虎の子エピソードを投入してしまいました( ゚Д゚)。

 しかしそれが功を奏し、第1話ではわずかに視聴率を下回ってしまった「BG」を一気に逆転!!そのまま首位街道を爆走いたしました。これは本当に凄い判断だったと思います。

 まあその後の尾崎弁護士のエピソードと鶴瓶さんとの対決でまだまだ見せ場が作れる。そういう計算があったんでしょうが、今思えばここにピークを持ってくることでその後に開催された平昌オリンピック開催の、リスク管理をしていたんだと思います( ゚Д゚)。

 この平昌、最初は韓国開催ということもありかなり微妙な盛り上がりでしたが、羽生選手の金メダル辺りから一気に応援熱がフィーバー!!ドラマどころではなくなりました。

 この波に呑まれて日テレ土曜ドラマ「もみ消して、冬」は特に大失速、久々の2桁復帰のチャンスを棒に振ってしまいました( ;∀;)。

 しかしこのことをあらかじめ想定していた「99.9」は見事に失速を回避。それどころか放送休止の週は小平選手の500mスピードスケートを放送して見事に視聴率20%越えを獲得!!本当にことごとく策が的中していましたね(*^^*)。

 内容よし、戦略も完璧。これでは他のドラマは全く歯が立たないですよね(@_@;)。

 

3.トゥーマッチの美学

 最後はこのドラマの全編を貫いた、ダジャレを初めとする小ネタの嵐についてです。私的にはうざいし、面白くないし本当に勘弁してほしかったんですが、これを楽しみに録画でもう一回観る視聴者も結構いたらしいですね( ゚Д゚)。

 まあ良く考えると、これってそんなに悪いことではないんですよね。要するに無くてもいいモノ。それを敢えて加えているということは、それだけ制作に熱量を込めているということですからね。

 私は今のドラマ界の低迷は、制作陣の手抜きに大きな原因があると思ってます。

 キャスティングだけ。あるいはろくに考証もしない、脚本家の頭の中だけでこねくり回した空想話。おまけに昔の名作のように気の利いた台詞なんて、どこにも出てこない。

 そんないかに楽して数字を取るかだけに囚われ、劣化した他局ドラマ班に対し、やっぱり努力し、こだわらないといいモノづくりはできない。ましてや常勝枠、名門枠であり続けることはできない。

 確かにパート2ではありましたが、元々原作もない「99.9」。脚本の宇田さんだけでも相当レベルが高かったで訳すが、そこにトリック監修と小ネタ担当(笑)までつける。本気度が違います。

 さすがはドラマのTBS、王者日曜劇場でございました!!

 最終回を観て、もう好きとか嫌いとかそんな次元を超えてただただ圧倒されました。私も表現者として、手抜きは絶対にしてはいけない。そして何より結果を気にするより、まず自分の情熱を忘れないようにしないといけない。

 そのことに改めて気付かされました。視聴者としては本当に最敬礼するしかありませんね('◇')ゞ

 

 では今夜はこの辺で。皆様、良い夢を☆彡

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