奇跡のバンド BUCK-TICK ~刺さるコンテンツ(8-1)

 皆様おはようございます!TOSHIXXXです。

 さあ今日から秋ドラマが開始になるまで少し間があるので、私が人生で最も影響を受けたと云っても過言ではないグループ、B-TことBUCK-TICKのことをしばらく語っていきたいと思います( ^)o(^ )。

 毎回、一つずつ若き日の私に衝撃を与えたアルバムについて全曲ミニ紹介もしたいと思うのでよろしくお願いいたします!!

 

 

1.BUCK-TICKとは

 私と同じアラフォー世代で知らない人はいないと思いますが、若い方でこのブログを読んでくれている人もいるかもしれないのでBUCK-TICKのことを簡単にご紹介しておきましょう( ^)o(^ )。

 BUCK-TICKは1987年11月にメジャーデビューした、群馬県出身の5人組ロックバンドで、いわゆるビジュアル系の先駆者とされている方達です。

 当初は同郷の大先輩BOOWYの後輩バンドとして売り出してました。それ故音楽性も同じビートパンクだったんですが当時は長髪を逆さに立てる衝撃のヘアスタイルで、非常にインパクトがありました( ゚Д゚)。

 そこから活動休止もほとんどなく何と今年でメジャーデビュー30周年!!しかもメンバーが全く変わっていないんです。

 簡単にご紹介すると、日本で一番の美形ボーカリストであると言っても過言ではない櫻井敦司さんを筆頭に、音楽面での不動の司令塔、ギターの今井寿さん、ミディアム調の曲でいくつも神曲を作曲したギターの星野英彦さん、後は迫力あるリズム隊を形成しているベースの樋口豊さんとドラムのヤガミトールさん。ヤガミさんが芸名なので分かりにくいんですがこのお二人は兄弟です( ^)o(^ )。

 皆様ロックの世界に身を置いておられますが、インタビューなどは非常に紳士的というか、ホントに静かな方達です( ゚Д゚)。まあそこがいいんですけどね。

 詳しいことはおいおい語っていくことにしましょう。では、今回ご紹介するアルバムは彼等が初めてオリコンチャートで1位を獲得した記念碑的アルバム、「TABOO」(1989年1月18日発売)です!!

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2.「TABOO」とは

 このアルバムは4枚目にして初の海外(ロンドン)でレコーディングされた作品です。

 今はもう海外レコーディングなんてすたれてしまいましたが、当時は海外でレコーディングをすることが一つのステイタスだったんです。まあ今とは全然違いますよ。何せ平成が始まったばかりで、ソ連東ドイツなんて国家がまだ存在していた時代ですから( ゚Д゚)

 実は私はこのアルバム、リアルタイムで聴いたわけではないんです。最初は次回ご紹介する「悪の華」(1990年)なので、これは遡って聴いた事になるんですが、とにかく衝撃でした(>_<)。

 BUCK-TICKといえば死に関する歌が多いんですが、もう一つの側面、エロスを感じる歌も多いんですよ。そしてBUCK-TICK史上最もエロスに溢れたアルバムがこの「TABOO」なのです!!

 エロスと一言で云ってもいわゆる下ネタソングでは勿論なく、先日ご紹介したディルアングレイのヤバい感じの歌でもない。そうですね、甘美なエロス。その言葉が一番しっくりくると思います。

 もう少し話を推し進めると、これはボーカルの櫻井さんがとにかく美形で、女性が向こうからひっきりなしにアプローチしてきたことに起因していると私は思います。

 櫻井さんはとにかくモテました。ある雑誌のインタビューで余りにも多くの女性が自分と簡単に関係を持ってしまうので、逆に女性不信になってしまったと語っていました( ゚Д゚)。

 凄すぎる話ですよね~。私のようなアイドル好きな人間にはおよそ想像もつかない世界です!!でもね、何もしなくてもモテすぎることで何か虚しくなるという感覚、勿論私には縁のない話ですが何となくは分かります。

 だって昔、ウチの母親ですら櫻井さんをテレビで観て「あら、この子凄い男前。好みやわ~」とか言ってたんですから(笑)。ロックのロの字も知らない中年女性をも一瞬で虜にしていたのだから、櫻井さんはもうイケメンなんてチープな言葉では到底表現できない位のいい男なんです!!

 だから、櫻井さんには見えてたはずなんです。女性が見せる本当の欲望、欲情が。これはトークが上手い男性やお金を持ってる男性でも、夜の世界に精通した男性でも、到底見ることは叶わないであろう究極の女性の本能そのままの姿。

 そんな女性の究極の姿がこの「TABOO」には表現されています。そこまで女性に(性的に)愛される人間も少ないので、櫻井さんの作詞したこのアルバムの収録曲は若かりし日の私の感性を刺激してやみませんでした。

 ではここから「TABOO」の収録曲をミニ紹介したいと思います!!

f:id:TOSHIXXX:20170924225424j:plain 3.「TABOO」全曲ミニ紹介

 

1.ICONOCLASM

 初期BUCK-TICKの定番ソング。ギターの今井さん作詞の英語詞ですが、基本SEみたいな曲です。後はこの英語、文法も滅茶苦茶ですが発音も完全にカタカナ英語なのはご愛敬です(笑)。

 

2.TOKYO

 夜の街東京。これを椎名林檎さんが歌うと「歌舞伎町の女王」になるんですが、BUCK-TICKの手に掛かればダークなアレンジがクールな、疾走感あふれるロックソングになるんですね~。

 

3.SEX FOR YOU

 来ました!!このアルバムのエロス炸裂度ナンバーワンソングです( ゚Д゚)。このタイトル通りに歌詞がスタートするのが当時中学生の私には衝撃でした。

 この作品に出てくるのは風俗嬢でもAV女優でもなく、私が推察するに普通の女性。そうです、私の会社でも貴方の会社でも普通に働いている、どこにでもいる平凡な女性です。ただそんな女性が、櫻井さんを前にした究極の性の快楽に牙を剥いているのです( ゚Д゚)

 きっと私達がそんな彼女と結婚して、子供を為して死ぬまで一緒に過ごしたとしてもおよそ見ることはないであろう淫らな姿が、この歌には表現されています。櫻井さんだからこそ見えた世界。このお方がある意味、エロスという女神に選ばれて生まれてきたのだと確信してしまう一曲です。

 

4.EMBRYO

 これは胎児の歌。もっといえば堕胎の歌。黒夢ディルアングレイと云った後輩グループもテーマにしましたが、多分最初はこの曲です。

 特筆すべきはこの歌詞の本当にニュートラルな視点。これが黒夢なら何とも物悲しいやっちまったぜ悲劇だぜみたいな感じで描き、ディルアングレイの京さんに至っては完全に曲中で堕胎という行為を非難しています。

 しかし櫻井さんの歌詞はそうではない。人間も結局は動物なんだという自然回帰的な考え方なんです。一応「許されぬ命」とは歌っているんですが、他のグループにある悲壮感はゼロなんです。全然グロい歌ではないので是非一聴してみてください。

 

5.J

 「J」とは切り裂きジャックのこと。そうです、19世紀末のロンドンで起こった連続売春婦殺人事件(未解決)の犯人ですよね。まあロンドンつながりではありますね。

 この曲は今井さん作詞なんですが、今井さんの描く世界はエロスではなく、正に幻覚を見ているかのような別の狂気です。

 

6.FEAST OF DEMORALIZATION

 これはヤガミトールさんの作詞ですが、いきなりとんでもない淫語でスタートするこちらも問題作です(笑)。

 ただこの女性はいわゆるビッチと呼ばれる人達を指してますね。普通の男が描いた、よくあるエロス。やはり櫻井さんみたいな経験は、少しくらいのいい男では無理ということですね。

 

7.ANGELIC CONVERSATION

 こちらも今井さん作詞。全編に渡ってシュールで意味不明な歌詞が炸裂してます。少し取り上げてみると・・・。

”夢を喰いちぎる バクを狩り大蛇に乗る 目を潰す MERODY 海に混ざり合う DRAGON AND BOY 太古の風を首に巻いて 気高く髪を振り乱す”

 ・・・やっぱり意味不明ですね(笑)。でもこのクレイジーさが最高です、VIVA!!

 

8.SILENT NIGHT

 何か一発録みたいな曲だな、そう思っていたら曲が足りなくて本当に即興で作ったらしいですね。でもちゃんと聴けますし、さすがだなと思いました。

 

9.TABOO

 アルバム表題曲。これはあのドリフのカトちゃんこと加藤茶さんの「ちょっとだけよ♥」のギャグのバックに流れる「TABOO」を原曲にしてます。モチーフが既にいかがわしいです(笑)。

 という訳でこの曲もエロいです。でもちょっとこちらは創作的な感じがしますね。心中をフランス風に櫻井さんが解釈して作詞したのかな。このモチーフを和風にしたら正に石川さゆりさんの名曲「天城越え」です(笑)。

 

10.JUST ONE MORE  KISS

 伝説の1stシングルが最後に来てます。「悪の華」と並ぶBUCK-TICKの代表曲。雨上がり決死隊の蛍原さんがいつも熱唱してますよね。テレビ映えするキャッチーな一曲です。

 この頃まだBUCK-TICKの音楽的評価は高くなく、人気先行バンドだと音楽雑誌では批評されていました。

 確かにこのアルバムも中々コンセプトアルバムと云ってもいい位のテーマ性を持ってるんですが、最後をエロスやダークさとは全く無縁のこんな爽やかソングで締めてしまうのは、確かにまだまだだよね~という感じがします。この頃のBUCK-TICKは未完成でした。

 でもこの曲の歌詞は、BOOWYとかのヤンキー系の歌詞とは一線を画していて、そういう世界に全く共感できない私的には嬉しかったです。”天使のざわめき 悪魔のささやき 月夜に甘い口づけ” ”トキメキは返らない 愛してる I WANT TO KILL ME GOD KNOWS I LOST MY HEART 叫び続け”

 これです!!私にとってはこういうことなんです!!エロスでもなくヤンキーでもなく、この非現実こそが私が一番好きな世界。安心できる世界。これは多分死ぬまで変わりそうにないですね( ^)o(^ )。

 

 ・・・以上、初回からいきなり超ディープな全曲紹介になってしまいました( ゚Д゚)。この記事読んでくれる人って、果たして何人いるんでしょうか(苦笑)。ただBUCK-TICKデビュー30年企画はまだまだ続けていきますので、よろしくお願いいたします!!

 では今日からまた一週間頑張りましょう☀

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